工場勤務だった頃の思い出


20代前半頃の話

二年ほど地方の製造会社で働いていました。会社自体はフレンドリーで面接してすぐに採用される小さな会社で、新卒間もない私は何件か面接を受けるつもりだったのに、あっさり一件目で決めてしまったのです。


仕事自体は繊維系の布地作りの仕事で昼食を除いて毎日おなじ作業、初日に持っていったペンとメモ帳はまったく使いませんでした。
長い一日を薄暗い強烈な機械音のする工場で過ごすのです。耳栓必須、汚れあり、冷暖房なし。昼間のおしゃべりが楽しかったので何やかんや一年あっという間に過ぎていきました。


新入社員の年上お兄さんがドンピシャ

涼しい顔した30代イケメンだったんです。イケメンがきてから後ろでいい匂いがするだとか男子トイレ掃除が苦痛じゃなくなったりだとかわくわくが増えました。バレンタインにチョコを作ったり雑談したり緊張ばかりでそれしか覚えていません。お兄さんの新情報を周りの主婦層に聞いてもらって喜んでました。


二年目夏でようやく退社を決意

夏場の暑さで肌荒れが上半身に大きくできたので退社を決意。ブラジャーがつけられない荒れ様でした。これ以降汗が苦手です。

 


婚活を開始

お兄さんに子供扱いされてるのは知ってました。それなら別の人探せばよくない?ということで婚活を始めました。ネット婚活の末、今の主人と付き合い始めました。


冬にひっそりと退社

その後お兄さんからラインで連絡がありましたが発展はせず、淡い恋心だけが残ったまま今に至ります。今ではあの人はおなじ地域に住んでいた幻だったんじゃないかと思います。

 

 

結局のところ

あまり工場は根気強くやるものでもないのかなといった印象です。勉強になったのはスピーカー化した奥様の話を流す技術だけで職人といわれてもおなじ業界職種につくのは難しいです。